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梅田望夫「ウェブ進化論」

■梅田望夫「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」を読んだ。当然ながら、基本的には知ってたりわかったつもりになっている話が書いてあったという感じだったんだけど、それでも十分わくわくしながら読めた。意味ありげな図とか表とかグラフの類はいっさいない(URLはあるけど。こういうのわざわざ入力して見ないよなー。どっかにリンク集ないんかしらん)。あくまでいま起きていることと、これから10年以内に起きるかもしれないことをそれぞれ読者に想像してもらおうということなんだろう。

個人的におもしろかったのはこのあたり。

 私は、日本のメディア企業の幹部から公演を頼まれると必ず、(…)ウィキペディア日本版のそのメディア企業の項目に何が書かれているかを、幹部皆に見てもらう。(…)大概の質問は、誰が何の資格でこれを書いているのかということと、間違いも一部にあるから信用できないじゃないか、というところに落ち着く。そこで私は、幹部たちにどこが間違っているかを聞き、講演会場からリアルタイムでこの項目に修正を入れてしまう。

なーるほど。

■しかしこの本を読んでいてあらためて思ったのは、いまの状況で痛快なのは、よりによってgoogleなんて綴りも響きもいいかげんナメた名前の会社が、「IBM(International Business Machine)」とか「Microsoft」とかいったまがりなりにも通りのいい名前の巨大な会社を振り切って世界に君臨しつつあるってとこなんだよなー、と。したがって、「あちら側」の「本当の大変化」に備えてとりあえずわれわれは、googleよりもっとナメた社名を早急に考えていく必要がありそうだ。もうなんか、発音できないとか。コンピュータしか読めないとか。音がバンド名みたいな。あるいは社名がだれでも編集可能とか。

それでいうとさすがなのは、「はてな」ってやっぱわりといい線いってるのであった。梅田望夫も言っている。

 二〇〇五年三月二八日に「(株)はてな」という変な名前の会社の取締役(非常勤)になった。

変な名前なのである。「はてなは日本のグーグルである(社名のセンスが)」と言っても過言ではないのかもしれない。

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別役実「犯罪症候群」

id:brazilさんが別役実「日々の暮らし方」を紹介されていて、いっかいの別役ファンとして僕もマイフェイバリットを紹介したくなったので、勝手にバトンを受け取ってみようと思った(バトン?)。

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柴田元幸『翻訳教室』

柴田元幸『翻訳教室』が大変におもしろい。

これ、日本語タイトルは『翻訳教室』といたってシンプルになっているけれど、表紙にある英文タイトルでは「Lectures on Literary Translation from English to Japanese」となっていて、内容は東大文学部での翻訳演習の講義内容を収録したもの。柴田元幸氏といえば東大教授にしてアメリカ現代文学の名翻訳家として絶大な影響力を持ち、またいっぽう弱腰な自身のパーソナリティを「弱腰だけには自信がある」とばかりに語る名エッセイでも知られる人物だけど、その柴田さん(あんまり「柴田先生」って感じじゃないのね)が学生といっしょに、現代作家の英語の文章を、その味わいをできるかぎり残しながらどんな日本語に訳したらいいかについて、ああでもないこうでもないと知恵を絞る模様をそのまま収録しているのがこの本だ。

僕もまだ全部読み切ってはないんだけど、とにかく刺激的。糸井重里『糸井重里の萬流コピー塾』とか枡野浩一『かんたん短歌の作り方』みたいな、お題に対する解答を達人が添削する、という本としても読めるし、すべてのレッスンについて原文と学生による試訳とその細部に関する議論、議論で添削された学生訳、さらに柴田さんの模範訳がそれぞれ載っていて、いろんな読みかたができたり勉強になったりして楽しいというのもある。でもそれよりやはりしびれるのは、柴田さんと学生の対話のなかで、作品としての英文に語られる「イメージ」というものが「きわめて厳密なもの」として扱われ、その厳密さを可能なかぎり同じ解像度の日本語に翻訳することに、どうにも不思議なほどの情熱が注がれている部分じゃないだろうか。僕なんかが読むとそれは、いわゆる文学への情熱というよりはもうちょっと自動的な、コードオプティマイズやスペックの大幅に違うハード間のプログラムコンバート(いわゆる「移植」!)へのハッカーやギークのむやみな情熱に、むしろ近しいように感じる。

ちなみに、村上春樹氏をゲスト講師に招いた講義も収録されていて、そのなかで村上氏がなぜかいきなりウェブ進化論を語っていたのでせっかくだし引用。

柴田 読者の声は聞かれますか?
村上 インターネットでウェブサイトをやっていたときには全部読みました。僕がそのときに思ったのは、一つひとつの意見は、あるいはまちがっているのかもしれないし、偏見に満ちているのかもしれないけど、全部まとまると正しいんだなと。僕が批評家の批評を読まないのはそのせいだと思う。(…)
村上 たとえばウェブサイトに批評家がメール送ってきたとしますよね。そうするとそこにメールが2000あったら2000分の1ですよね。よく書けている評論かもしれないけど2000分の1。僕がとらえるのもそういうことです。
柴田 たとえばそれが、新聞の書評なんかだと、あたかも一分の一のようにふるまってしまう。そういうことですね。
村上 そういうことです。だから僕がいつも思うのは、インターネットっていうのは本当に直接民主主義なんです。だからその分危険性もあるけれど、僕らにとってはものすごくありがたい。直接民主主義の中で作品を渡して、それが返ってくる。ものすごくうれしいです。だからインターネットっていうのは僕向けのものなんですね。(…)

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情報収集のための11の質問に答える

  • 2005-12-02 (金)
  • text

情報収集のための11の質問に答えてみました。

RSSリーダーを使っていますか?(y/n)

はい。購読数は290くらい。

いまはFEEDBRINGERを使っています。

最初はbloglinesを使ってて、その後ちょっと前まではCEEK.JP RSS READERを平行して使っていたりしましたが、とくに意味もなかったのでFEEDBRINGERに一本化。新着はあんまりまじめに見ない(とくに英語圏のは)ので、極ヒマなときはだいたいおんなじフィードを入れてあるはてなRSSでそのときの新着を読み直したりします(はてなRSSは仕様が納得いかないのでメインでは使ってないけど、わりと個別の記事は読みやすいと思う)。

アンテナを使っていますか?(y/n)

はい。登録数114(かなり減った)

あるときRSSリーダで読めるサイトははずしたので。

ソーシャルブックマーク(SBM)を使っていますか?(y/n)

はい。MM/Memoをメインに。

あとはてなブックマークをバックアップ的に(del.icio.usにも同じブックマークレットで投稿してるけど、これはまったくメンテしてない)。

その他情報収集に使っているツールはなんですか?

mixiとか、webサービスの新着RSSとか。

mixiはコミュニティはあんまり入ってないけど、マイミクのみなさまの日記はいつも興味深く拝見してます。

あとwebサービスの新着RSSはわりとたくさん購読してます。これツール的ですかね。

それから自分用に、tracfeedとか、はてなブックマークの検索結果RSSとか。

他人にこれはお勧め!と思う方法は?

ブックマークレットは便利。

RSSリーダにしてもSBMにしても、ブックマークレットありきなとこがあると思うです。 ほかにもいろいろ(というほど使いこなしてはないけど)。

逆にこれはお勧めできないな、と思う方法は?

とくにないです。

情報収集で良く参照するサイトは?

MM/Memoのトップページはよく見ます。

はてなブックマークのホットエントリーにくらべていろんな情報が流れるのでおもしろい。 量もちょうどいいし。

自分のブログで良く言及・リンクするサイトは?

あまり人のサイトに言及してないです。

もちろん信用してたり楽しみにしているブログやサイトはたくさんありますが省略。

逆にここは参照してはいけない、と思うサイトは?

ないでしょう別に。

もちろん信用してなかったり軽蔑しているブログやサイトはたくさんありますが省略。

WEB以外で良く情報源にするものは?

雑誌とか

雑誌は大好きなのでなんでも常に読みます。立ち読みだけど。

最後にあなたが情報収集方法を知りたい人は?

情報収集の情報収集?

あんまり信用してないんですよね情報整理法とかアイデア術とか。 各人好きなようにするとよいと思います。

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よく考えたらわりと遍在するJavaScript

  • 2005-11-27 (日)
  • text

■なんとなく僕も入門Ajax便乗企画。 いちおう貼っときます。まだ買えてないんですが。

■このあいだと旧友との飲み会で「JavaScriptが〜」というような話をdしてたら友人のacicくん(えーと、仕事ではサーバサイドJavaとかやってるひと)に「JavaScriptなんか使うほうが間違ってるっていう認識だけど」と返されて、うーん、まだそうなのかも。まだ汚名は返上されてないかも。と思ったところ。

ところでわれをひるがえってみるに、なんで今のAjax環境にわりとすんなり適応できてるかというと、よく考えてみると過去3年くらいでJavaScriptでいろんなものを作ってみていて、しかもいろんな(いわば)変態環境をとっかえひっかえするのに慣れていたので、「JavaScript(/JScript/ActionScript/などのECMAスクリプト系)はなんでもあり」というイメージがあったからではないかと思った。

なので、JavaScriptでなにができるか/なにを作ったかを、ここらで棚おろししてみます。

JavaScript+DHTML(Ajax)

■そもそもどのへんでJavaScriptをどっぷり使いはじめたかというと、じつはprocessingを使う前にJavaScript+DHTMLでプログラミングの授業をやってみた年があって(HTMLはある程度理解できるから、そのステップアップとしてなじみやすいんでは? という意図でした。結果的には挫折の道でしたが…)、そのへんじゃないかな。つまり3年前ですね。Ajaxより3年早かった! といえよう。早すぎた。当時はまだMacOS9の環境だったので悪名高いMacIEでいろいろしなきゃいけなくて、大変でした。

あとこの授業で使う画像素材をPhotoShopで加工するときに、アクションで無理なとこをJavaScriptでできるなーとかillustratorでも使えるんだーとか、そんなこともしてました。

BulletSurf/StickyWeb

■で、その授業のあとの夏休みで勢いでgenekistiScope(後述)のスクリプトを作って、そのあと作ったのがBulletSurf/StickyWebかな。「弾幕を避けながらアイテムをとりにいく感覚でポインタの動きを妨害するブラウザがあるといいんじゃないかなー」みたいなぼんやりしたアイデアをまんま作ってみた。内容的にはABAさんのBulletMLアプレットソース(.java)からのポーティングですな。あほなことしたもんだ。ちなみに当時よくわかってなくてBulletMLのxmlパースを自前(というかxparseっていうライブラリ)でやってたんだけど、いま考えるとMSXMLとかでふつうにDOMを操作すりゃよかったのかな。

当時得た教訓としては

  • イベントの互換性が超めんどい
  • DHTMLの座標操作が超めんどい
  • ブラウザによって動作速度が天と地ほど違う
  • でも実は、かなりなんでもできるかも

といったところだった(なので最近のJavaScriptライブラリは泣くほど便利でうれしいので、積極的に使っている。もう戻れない)。

当時はこの辺を参考にしていた。

kaiwarecotonoha / Calki ver.002 / Piccy

このへんは省略。

Photoshop / illustrator スクリプト

■あんまりやってるひとを(webで)見かけませんが、PhotoshopやillustratorなどAdobeのソフトはJavaScriptで制御できます。APIちゃんとそろってるし、デバッガもあるし、わりと使いでがあります。

Photoshopスクリプト

たとえばゲームなんかで使うキャラクタの回転パターンをPhotoshopで作るとして、レイヤーをコピーして単位角度で回転…というアクションを作って何回も実行すると画像が劣化して大変なことになったりします。なのでこれをするためのMakeRotImageというスクリプトを作ったりしました。

あとPhotoshopCS以前はレイヤーを別々にファイルに書き出すことができなかったんで、こういうふうに作った画像を保存するためのスクリプト(savaeEachLayers.js)なども作りました。それはまあいいか公開は。

illustratorスクリプト

illustratorスクリプトは、オープンキャンパスのワークショップで使った驚き盤のテンプレートを書くのを作ったりしましたな。illustratorのスクリプトは描画はほぼすべて制御できるのでかなり楽しいですよ。

GA的驚き盤作成スクリプト GenekistiScope(aiスクリプト版)

■で、驚き盤を作ってるうちに、自分は絵がかけないからなんか自動生成できないかなーと思って「ランダムに初期生成した驚き盤のパターンを選択して、Genetic Algorithmで適応進化させるスクリプト」というアイデアを考えて、illustratorのスクリプトを作った。これが2003年の夏。

レイヤーにパターンを複数生成して、illustratorのレイヤーの表示/非表示をスクリプトで判定して次世代パターンの適応に用いるという、なんというかillustratorのインターフェイスのハック的な利用がけっこう気に入ってました。おんなじように「export flash」という文字のレイヤーを表示してからスクリプトを起動すると、illustartorのSWFエクスポートを使って驚き盤がアニメーションするSWFが生成できたりもします。

Flash ActionScript

■で、順番的にいうと、JavaScriptをしこたま使ったあとにFlashのActionScriptを触りました。うわイベント設定とか座標指定が楽〜、でもタイムラインとシンボルがうぜー、あとスクリプトの動作遅くない? みたいな。

GA的驚き盤作成ツール GenekistiScope(flash版)

とりあえずillustratorのスクリプトなんかだれも使ってくれないので(プログラマーはillustrator持ってないし、デザイナーはスクリプトなんかに興味を持たないので)、flashに移植してみたのがこれ。かなりらくちんに移植できた覚えがあります。Flashがベジェ曲線を持ってなかったから自前で書いたりしたのがめんどかったくらいだったような。

flashはほかにもいろいろつくってますが省略。

WindowsScriptingHost(WSH)

Windowsは組み込みのJScriptでファイル操作したりCOMを利用してアプリケーションを制御できたりして、これはこれで使いでがあります。こういうのもけっこうやってる。

iTunes COM Interface

iTunesのCOMインターフェイスは充実しててSDKも公開されてるので、この辺をさわり始めたんじゃなかったかな。ようするにデジオ関係と、recommuni関係。

Amazonからアートワークを追加.js

調べたらADODB.Streamでwebでとってきたデータをローカルにファイル保存したりもできるってことで、アートワーク追加とかも作りました。

自分で作ったのはこの辺かな。けっきょくJavaScriptの開発であんまりテキストは買ってなくて、基本的にはwebのリソースを参考にしながら書いたという感じですね。だからだめなんだけど。

まだやってないけど – GraceMonkey / XUL / Konfabulator(Dashboard,GoogleDesktop)

■このへんもさわってみたいなーと思ってるんですが、上を見てもらえばわかるとおり、「これは誰もやってないだろう、しかも誰もやらないだろう」というアイデアが思いつかないと動かないので、まあそういうのが思いつけばーという感じですな。そのうち。

ほかにもあったら教えてくだされ。こう並べてみて思うのは、インターフェイスにちかいレイヤーを制御するのにJavaScriptは使われがちなんですな。

萌ディタ

■あとこれだな。JavaScriptで制御したりプラグインを作れるエディタ。こないだma.laさんが「最強。カーソル位置制御とかがバグっててエディタとしてはどうかと思うけど」っていってたよ。でもアルファギークがアルファなエディタを使わないでどうするという気もするので、むしろ使っていきたい! 僕はやだけど。

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